プラスチックごみはリサイクルされているから問題ないのか?

プラスチックごみはリサイクルされているから問題ないのか?

分別されたごみ

先日、知人と話していたら、日本では多くの人がプラごみをきちんと分別してるし、自分もペットボトルは絶対にリサイクルに出している。
それに日本ではリサイクルの技術が進んでいるから問題はないんじゃない?と言っていました。
驚きながらも、おそらく日本人のリサイクルの対するイメージってこんな感じなのかと思いました。
実際、日本ではプラごみのリサイクル率は世界有数といわれています。
それならば、私たちはこのままの生活を続けても問題はないのでしょうか。

私たちが出したプラごみは、どのようにリサイクルされているのか

2017年のデータによると、日本のプラごみ総重量903万トンのうち、86%がリサイクルされたそうです。
しかしその内訳をみてみると、大部分を占める58%がサーマルリサイクルです。
サーマルリサイクルとはプラごみを焼却し、その時に発生したエネルギーを利用するものです。
よくゴミ処理場の横に温水プールがありますが、これはごみ焼却のエネルギーを再利用しているわけです。
個人的には、ゴミ処理場の横に温水プールって必要なのかな??と思います。
ちなみにサーマルリサイクルは世界ではサーマルリカバリー(熱回収)といい、リサイクルには入りません。


リサイクルのイメージって、プラスチックを再利用して、別のものに生まれ変わらせる、みたいな感じだと思います。
これはケミカルリサイクルといい、その割合はわずかに4.4%です。


つまり、私たちがイメージするようなリサイクルは総重量のうち、1割にも満たなくて、ほとんどが焼却されている!のです。 

プラスチックを焼却するのは何が問題?


プラスチックの原料は石油(化石燃料)です。化石燃料を燃やすと大量の二酸化炭素が発生します。
これが地球温暖化の原因のひとつとなっています。


また、プラスチックを焼却すると高温になり過ぎてしまうので、小型で古い焼却炉では対応できません。
ダイオキシン発生の問題もあり、大型で最新の焼却炉が必要となります。
その建設と維持費用は膨大なもので、すべて税金で賄われます。
私たちの税金…、もっと有用なことに使ってほしいですよね。
最新の焼却炉よりも、ゴミを減らして焼却炉を減らしていく(小型で済むようにする)のが望ましいです。

プラごみ削減のために心がけていること

最後に私がプラごみを減らすために心がけていることを紹介します。


プラごみの分別は結構大変です。プラごみが「ない」のが手間もかからなくて一番いい!


①リサイクルよりもリフューズ(ごみを減らすこと)を心がける。
購入時にもらうビニール袋、紙袋、試供品などはすべて断ります。
なるべく包装が簡易的なもの(何も包装されていないものがベスト!)を探すようにしています。


②使い終わったトレーなどを回収しているスーパーや、使い終わった容器を回収しているコスメショップがあります。
そのようなショップで買い物をして容器を回収してもらうのもオススメです。
なぜかというと、全部まとめて家からプラごみを出すよりも、同じ素材が集まる容器回収に出した方が、ケミカルリサイクルされる確率が高いのです。

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